僕らの居場所。





「俺ちょっと水飲んでくるわ!」



「うん」




木崎は立ち上がって水道に行った。



すると入れ代わりで黒髪の女の子が一人やってきた。




「…?」



俺は座ったままその女の子を見上げた。





「あ、あの…伊藤くん、ですよね…」


女の子はおどおどとしゃべり始めた。



「は、はい…そうですけど…」


黒髪のふわふわした髪の毛
ぱっちりした大きい目

…こんな可愛いコ、いたんだ。


「あっあの、私っ黒川花香っていいます!伊藤くんのこと入学式の時から見てて…っ」


そこまで言うと女の子は黙り込んだ。


「…はあ、」


「そっそれで…、あのっ…」


顔真っ赤だなあ…