『史佳の騎士になる。』


なんて言ったくせに、

結局守ることもできなかった。



「おい!」


三人は目配せしたと思ったら、

いきなり走って逃げて行った。


「鈴木、大丈夫か?」


「うん。大貴、ありがとう。」


「気をつけろよ。」

ボクは、

このまま消えたかった。


大貴が史佳を心配してる。

史佳も大貴が助けてくれて、

何だか二人の間には、

誰も入ることができないような、

そんな空気が漂っていた。



大貴も史佳も、

ボクの存在を忘れているかのよう。