有希と放課後に、

おしゃべりをしてた。

そしたら大貴が、

こっちに来るから、

恥ずかしくて俯いてた。


「ちょっと話があるんだけど、いいかな?」


その声を聞いた有希が席を立ったの。



やっぱり、

大貴は有希が好きなんだ。



悲しかった。

涙が出そうになった。


「高橋、ちょっと来て。」


決定的な言葉を聞いて、

気づいたら有希を見つめてた。

有希ったら、

大貴の気持ちに気づいていなかったの?

意外だ…って表情をしてた。

私はずっと前から気づいていたのに。


「史佳、ちょっと待ってて。」


有希はそう言って、

大貴と一緒に教室を出た。



待っている時間が長かった。

本当は数分だったのかも。

でも私には、

何時間にも感じて、

一人で待ってる教室は、

夕焼けがきれいだったけど、

そのオレンジ色が、

ますます、

私の心の淋しさを増すだけだった。



孤独だった。