しかも、

二人とも連絡が取れないなんて。

雅史とボクは、

親しい友達なのに、

その友達にすら教えないなんて。


「二人とも、たぶん一緒だと思う。まあ、ちょっと先に卒業したようなもんじゃね?」


「…。」


「高橋。史佳ちゃんとは絶交したんじゃねーんだから、また会えるよ。」


「ボク、もう生きていく自信ない。ずっと史佳を守ることしか考えてなくて、ずっと史佳の味方でいることしか考えてなかった。だから史佳がいなくなって、どうしたらいいのかわかんねーよ。」


「高橋が将来どうしたいのかわからねーけど、いつか史佳ちゃんに再会した時、恥ずかしくねー自分を目指せばいいんじゃね?」


目からウロコが落ちるって、

こういう時に言うんだろうな。

目先のことしか、

ボクの頭の中になかった。