雅史は信用している。

でも、

内容が特殊なだけに、

話したら、

雅史も去ってしまうと思う。




それが怖いんだ。


「お待たせしました。」


店員さんが、

料理を持ってきた。

かなりの量!


「雅史、すっげー大食いだな。」


「バーカ!高橋の分もあんだよ。」


「ボクの?」


「遠慮しないで食えよ。」


「でもボク、今日は財布ないよ。」


「わかってるよ。家出するのに、前もって用意してるならわかるけど、そうじゃないなら、わざわざ持たないだろ?」


「…。」


「まあ、食えよ。」


「ありがとな。」


雅史の気持ちがありがたかった。