「お母さん、ごめんなさい。私、最近好きなアニメのキャラクターにはまってて、学校じゃなりきるのが流行っているんだ。」


すっごい苦しい言い訳。

思いっきり嘘だらけ。

アニメは見ないし、

もちろん、

そんなの流行ってない。

でも史佳は話を合わせてくれた。

おかげで母から注意されずに済んだ。


「史佳、ありがと。」

部屋に戻ってから言ったら、

笑顔でボクを見てくれた。


「お母さんには内緒だったんだね。」


「うん。言葉遣いには超うるさくて。」


そう言ったら、

史佳がクスクスと笑い出した。