!!!


読書室には何と、

絵美がいた。



まずい。

バレないようにしたい。



ボクは、

こっそり移動して、

離れた席を選んだ。


「ふー。」


座って読書。



トントン



肩を叩かれ、

振り返るのが嫌だった。

相手はわかっていたから。


「やっぱり有希だー。」


「何だよ。気づかないようにしていたのに、何でわかったんだよ。」


「だって有希の香りがしたもん。」


そっか。

最近フレグランスにはまって、

サムライをつけてるんだけど、

まさか香りでバレるとは。