「ねえ、有希。あの場所ってどこ?」


「そうだなー。こういう暑い時にピッタリな場所だよ。」


「そうなんだ。楽しみー!」


四人で電車に乗った。


「ああ、そういえば高橋。」


「ん?」


いきなり晃に声をかけられた。


「この間病院に行ったらしいけど、どこか具合でも悪いのか?」


絵美だな?

ったく、

おしゃべりだなー。

いい奴なんだろうけど、

口が軽いのだけは困る。


「ああ、ちょっと風邪ひいたみたいで。でももう大丈夫だよ。」


「そっか。ならいいけどさ。あんな大きな病院にわざわざ行くから、何かあったのかと思ったよ。」


「そうだよ。何かあるなら、俺達に相談しろよ。」


雅史も声をかけてくれた。

二人の暖かい言葉が、

ボクはすっごく嬉しかった。


「有希。素敵な友達だね。」


ボクの隣にいた史佳が、

こっそり内緒話で話してくれた。


「うん。いい友達だよ。」