「わりー、高橋。遅くなったな。」


「大貴、なぜ呼び出されたのか、わかっているんだろうな？」


「ああ、史佳だろ？」


「何だよ、電話の女は？史佳を傷つけやがって！」


「史佳には『別れたい』って、前に何度も言ったけど、聞いてくれないんだ。」


「何で別れるんだ？好きなんだろ？」


「今の彼女の方が魅力的だしな。史佳は高橋の話しか、しねー。俺は高橋じゃねーんだよ。」


驚いた。

史佳は、

ボクを忘れないで、

いてくれたとは。


「だからって他に女作るのか？大貴、おめー、最低だな。」


「最低で結構。俺は今の女で満足してんだ。」


「史佳が傷ついて、ボロボロになってでもか？」


「ああ、俺は今の彼女と付き合っていくって決めた。」


ブチッ！


ボクの頭の中で、

何かが切れた。


「っざけんな！てめー！」


気づいたら、

ボクは、

大貴を殴っていた。


「殴って気が済むなら、いくらでもどうぞ。」


余裕しゃくしゃくな、

大貴を見ていると、

すっげームカツク。