一人暮らしをすると決めた時、気に入って借りたマンション。
ワンルームで狭いけど外観も内装も可愛くて、親に無理を言って借りてもらった。
智志が帰る度に思うんだ。
案外、寂しい部屋だなぁって……
『今日の、彼氏?』
pm11:00
そろそろシャワーでも浴びようかという時に奴は突然現れた。
『あなたに関係ないんですけどー?』
手に菓子折り持って、その菓子折りに似合わないふてぶてしい態度。
『確かに関係ないけど? 危うく110番しそうだったからさ』
110番?
何言ってんの、こいつ。
『いっつもあんな感じなん? 好きなんだね、レイプごっこ』
レイプごっこ?
まさか……見てたの?
聞いてたの?
『ぷ……プライバシーの侵害よッ そっちこそ訴えてやるんだから!』
咄嗟に傍にあったヌイグルミを投げ付ける。
しかし奴は菓子折りを盾にし、ヌイグルミを上手くかわした。
『ご勝手にー? 名前も何も知らない相手をどうやって訴えるつもりなんだか』
天使の顔した悪魔。
奴にピッタリの言葉だ。
『とりあえずコレ。 引っ越しの挨拶なんで』
ずいっと無遠慮に押し付けられた菓子折り。
そんな態度されて受け取りたくないっつーの。
それにキスの事だって許してないし。
何で何も無かったような態度してんだよ。
『要らねーの? 持ち帰っちまうよ?』
男はそう言って菓子折りを引っ込めた。
『いるっての!』
慰謝料だと思って受け取ってやるよ!
半ば投げやりに応え、菓子折りに手を掛ける。
しかし菓子折りは逃げ、私はバランスを崩してしまった。
その瞬間、またしても唇を奪われてしまう。
ちょんっと軽く触れた唇。
今日2回目…
『な、何すんのよ!?』
『不用心すぎー』
ど、どこの誰がこんな事予想して用心するのよ!
こんな出来事、漫画の中だけって決まってんじゃん…ッ
『今日の昼間のお詫び!』
『お…お詫び……?』
まさか昼間のキスのお詫び?
キスのお詫びがキスって……
相当、頭イカれてる。
ワンルームで狭いけど外観も内装も可愛くて、親に無理を言って借りてもらった。
智志が帰る度に思うんだ。
案外、寂しい部屋だなぁって……
『今日の、彼氏?』
pm11:00
そろそろシャワーでも浴びようかという時に奴は突然現れた。
『あなたに関係ないんですけどー?』
手に菓子折り持って、その菓子折りに似合わないふてぶてしい態度。
『確かに関係ないけど? 危うく110番しそうだったからさ』
110番?
何言ってんの、こいつ。
『いっつもあんな感じなん? 好きなんだね、レイプごっこ』
レイプごっこ?
まさか……見てたの?
聞いてたの?
『ぷ……プライバシーの侵害よッ そっちこそ訴えてやるんだから!』
咄嗟に傍にあったヌイグルミを投げ付ける。
しかし奴は菓子折りを盾にし、ヌイグルミを上手くかわした。
『ご勝手にー? 名前も何も知らない相手をどうやって訴えるつもりなんだか』
天使の顔した悪魔。
奴にピッタリの言葉だ。
『とりあえずコレ。 引っ越しの挨拶なんで』
ずいっと無遠慮に押し付けられた菓子折り。
そんな態度されて受け取りたくないっつーの。
それにキスの事だって許してないし。
何で何も無かったような態度してんだよ。
『要らねーの? 持ち帰っちまうよ?』
男はそう言って菓子折りを引っ込めた。
『いるっての!』
慰謝料だと思って受け取ってやるよ!
半ば投げやりに応え、菓子折りに手を掛ける。
しかし菓子折りは逃げ、私はバランスを崩してしまった。
その瞬間、またしても唇を奪われてしまう。
ちょんっと軽く触れた唇。
今日2回目…
『な、何すんのよ!?』
『不用心すぎー』
ど、どこの誰がこんな事予想して用心するのよ!
こんな出来事、漫画の中だけって決まってんじゃん…ッ
『今日の昼間のお詫び!』
『お…お詫び……?』
まさか昼間のキスのお詫び?
キスのお詫びがキスって……
相当、頭イカれてる。

