両足ともベランダの手すりの上。
超怖い。
『ほら、手出して』
そのせいで不覚にも、輝の手をギューっと強く握ってしまった。
だって高いとこ嫌いなんだもん。
仕方ないじゃん?
『おじゃましまーす』
一応、挨拶だけして部屋に入る。
おっと、壁薄いの忘れちゃいけないね。
あんま大きい声出すと隣の智志に聞こえちゃう。
『コーヒー飲める?』
『あー、うん。 砂糖いっぱいなら』
……って、そんなんどうだっていいし!
『私、部屋に戻らなきゃいけないんだけど!』
『あはっ まさか答えると思わんかったから』
馬鹿にした笑顔。
超ムカつく。
……あ、うちの間取りと逆のつくりなんだ。
部屋が隣り合わせになってる。
どうりでうるさいと思った。
どうせならキッチンを隣り合わせにしてくれたら良かったのに。
『何でさー…… 体売っちゃったりしてるわけ?』
殺風景な部屋の中。
とりあえず置かれた感じのベッドに視線を移す。
『別に? つか、売ってるとか失礼だし』
『売ってんじゃん。 実際に』
隣にいて、丸聞こえなんだから。
結構な数を熟(コナ)してるの、知ってんだからね。
『ほーんと失礼だよねー。 服すら脱いでないのに』
意地悪な笑みを見せ、少しずつ私との距離を詰める輝。
『いちいちヤッてたら体もたないっての。 それに、金出せば手に入るような簡単な男じゃねーの、俺』
じゃああの声は何?
最後までしてないのに、あんな声が出ちゃうの?
あんな変な声が出ちゃうの!?
この人……そんなに…
『……ン…ッ』
頭の中で考えただけで、体に電流が流れたみたいに痺れる。
それはお腹の少し下を始めに一瞬で全身へと広がった。
『欲求不満……って顔してる。 何でそんな顔すんの?』
違う。
欲求不満なんかじゃないし。
期待なんか……全っ然してないんだから。
超怖い。
『ほら、手出して』
そのせいで不覚にも、輝の手をギューっと強く握ってしまった。
だって高いとこ嫌いなんだもん。
仕方ないじゃん?
『おじゃましまーす』
一応、挨拶だけして部屋に入る。
おっと、壁薄いの忘れちゃいけないね。
あんま大きい声出すと隣の智志に聞こえちゃう。
『コーヒー飲める?』
『あー、うん。 砂糖いっぱいなら』
……って、そんなんどうだっていいし!
『私、部屋に戻らなきゃいけないんだけど!』
『あはっ まさか答えると思わんかったから』
馬鹿にした笑顔。
超ムカつく。
……あ、うちの間取りと逆のつくりなんだ。
部屋が隣り合わせになってる。
どうりでうるさいと思った。
どうせならキッチンを隣り合わせにしてくれたら良かったのに。
『何でさー…… 体売っちゃったりしてるわけ?』
殺風景な部屋の中。
とりあえず置かれた感じのベッドに視線を移す。
『別に? つか、売ってるとか失礼だし』
『売ってんじゃん。 実際に』
隣にいて、丸聞こえなんだから。
結構な数を熟(コナ)してるの、知ってんだからね。
『ほーんと失礼だよねー。 服すら脱いでないのに』
意地悪な笑みを見せ、少しずつ私との距離を詰める輝。
『いちいちヤッてたら体もたないっての。 それに、金出せば手に入るような簡単な男じゃねーの、俺』
じゃああの声は何?
最後までしてないのに、あんな声が出ちゃうの?
あんな変な声が出ちゃうの!?
この人……そんなに…
『……ン…ッ』
頭の中で考えただけで、体に電流が流れたみたいに痺れる。
それはお腹の少し下を始めに一瞬で全身へと広がった。
『欲求不満……って顔してる。 何でそんな顔すんの?』
違う。
欲求不満なんかじゃないし。
期待なんか……全っ然してないんだから。

