一周15分の大観覧車。
私達を乗せたゴンドラは、15分の時を経て地上に降り立とうとしていた。
『ヤバいよ~! 絶対キスしてるの見られた』
恥ずかしくて、もう永遠に観覧車に閉じこもっていたいくらい。
『平気だよ。 係員さん達は、キスなんて見慣れてるよ』
『んなわけないじゃん!!』
それに、係員さんより隣のゴンドラの人とか……
恥ずかしくて目が合わせられないよ!
あたふたする私に対して、輝は依然として笑顔。
KYなの?
もしかしてこの人KYなの!?
『おかえりなさーい』
と突然、扉が開いて、15分前にも会った係員が顔を覗かせる。
ついに地上に来ちゃったんだ!
『ほら早くしなきゃ、また一周だよ』
急かされながら渋々降りる。
しかし係員は勿論、周りも誰ひとり笑ってはいなかった。
そ、そっか。
実は結構気付かれないんだぁ。
と、思った瞬間だった。
『おめでとうございま~す!!』
そう言って、係員さんが手を叩いたのは。
『え? 何々?』
意味わかんないまま激しく拍手されるから、何だか恥ずかしいよ。
『カップルイベント、全てのアトラクションに乗車していただき、ありがとうございます』
カップル……イベント?
もしかしてわからなかった最後のアトラクションは、
『観覧車だったんだな、このヒント』
そう、観覧車だったんだ!
『帰りに記念品をお忘れなく』
350キロのジェットコースターが楽しくて目的を忘れちゃってた。
でもこれでクリアなんだ。
一体、何がもらえるんだろう。
あー!
楽しみで帰りまで待てないッ!!

