僕等の透明な夏


『家に帰らなくて大丈夫なの?』

「うん」

『親心配してるんじゃない?』

「そうだね」

『1回…帰ったら?』

「…帰れないんだよ」

佑人は窓の外を見上げ、悲しげに微笑んだ。

帰れない…?