僕等の透明な夏


―『おはよ』

今日は寝ていなかった。

ちょっと残念。

「弁当♪」

佑人はお腹をすかせた犬のように目をキラキラさせて近寄ってきた。

あたしの持っている包みを覗き込むとひょいとそれを取り上げた。