僕等の透明な夏


「あの時は幽霊だったから…」

『はいはい』

あたしはバックから箱のお菓子を取り出した。

「なにこれ?」

『佑人のお母さんに渡そうと思ってたやつ』

「開けていい?」

『いいよ』

佑人はびりっと包装紙を破いた。

そして中身を取り出して固まる。