「闇に支配されて居るような気がするのはきっとー…
…ー俺達のトップが闇の中に居るから。」
「…っ!!」
「もう、俺じゃ救えないーー‥
もう、俺達じゃ救えないんだ…っ」
「…浬都さん。」
「奈緒は、もう戻れないぐらいの闇にいる…っ」
「…。」
「…奈緒ー…。」
目を瞑っても、瞼の裏に写るのは奈緒ー…。
俺や千秋までも拒絶する奈緒の姿が安易に想像でき、苦しくなるー‥
俺達にとって奈緒は誰よりも大切な存在だからこそ、辛いー…
すると不意に
「浬都さん、大丈夫ですか?」
と歩の声が聞こえハッとし
「ごめん、大丈夫だよ。」
と反射的に答えた。

