ここは廃虚した後のバー‐BAR‐の一角。3階建てのバーは面積はあまりないが高さがある。
3階の一番の奥部屋それが一応奈緒と千秋と俺しか出入り出来ない事になっている。
それが藍間‐ランマ‐と呼ばれる部屋。
だから俺は藍間を出てエレベーターに乗った。
1階のフロントに出るとそこには数人の男達がたむろしていて。
「あ、浬都さん!!ちわっす。」
挨拶をしてくる。
「こんにちは。今日歩‐アユム‐来てる?」
歩は俺達の運転手をしていてかなりの腕前だ。
「ちょっと分かんな「ここにいます。」
俺の質問に受け答えしていた男の声を遮り返事をしたのがーー
「…歩。」
ーーだ。

