ストリート

〇男の人視点〇


「ねぇ浬都‐リツ‐のど乾いた~」


俺の横でだだをこね始めた。
いつもの事だから大して気にはしない。


「ねぇ浬都ってば~。」


「何?」


「のど乾いた!!」


「何がいい?」


と俺が聞くと目をキラキラさせながらすり寄ってくるのは、千秋‐チアキ‐。


ブラウンの髪色は少し伸びていて。目は大きく二重。鼻は小さく、でもスラッとしている。唇から覗く八重歯は可愛い系の顔をさらに可愛くしている。だけど立派な男。


「ん~カフェオレ飲みたい♪」

「分かった。」


「浬都ありがと~♪」


「いいよ。奈緒‐ナオ‐はなんかいる?」


そう言って俺は奈緒を見た。


だけどこっちを向く事なくソファーに腰掛けてタバコを吸っている。



奈緒はかなり整った顔をしている。同性の俺から見てもかなりかっこいい。


金を通り過ぎて白に近いような髪に切れ長な二重の瞳。瞳はブラウンで澄んでいる。鼻はスラッと高く、形のいい唇。それらを綺麗に囲む輪郭。全てが整っている。


だけどかなり冷めていて、表情に乏しい。


あまり感情を剥き出しにしないし。返事もしない。


だから、こんな事は当たり前だ。