絢奈が安心したように言うから


あたしも、少しほっとした。



「ううん。全然。なかなか言い出せなくてごめんね。」



「いやいいよ♪話してくれたじゃん!充分だよ。」


「ありがと」


満足気な絢奈に、罪悪感と申し訳なさを感じる。



でも。これで良かったのかもしれない。



友達に言って、好きな気持ちが膨らむのはよくあるパターン。



井上だったら。


もしも好きな気持ちが膨らんでもずっと好きで居られそうな気がしたから。



良い恋ができそうな気がしたから。




だからきっとこれで良かったんだと思う。



これで・・・この思いを忘れられるなら・・・