なるべく触れたくないしな…どうしよう。




「ムリだよ。今から聖翔祭だから。」



蓮の後ろから絢奈が顔を覗いていた。



そしてかばってくれたのか断ってくれた。



「…そっか。南月…また話せる時あったら言ってな?」



呆然と立ち尽くしているあたしを絢奈の手が引っ張る。




「もう…夏休みの間はとりあえず会えないと思うよ。毎日あたしといるからっ。」



明るめに場を誤魔化す絢奈。




「じゃあね。」



そんな絢奈に蓮もまた呆然としていた。




あたしが呆然としてたのは予定当てられたなんてそんな事じゃない。




むしろどうでもいい。



そんな普通な対応されるとはちょっと思ってなかった。



もっとお互い気まずいままかと思ってた。





話せなくなるよりずっといいけど…でもちょっとそれとは違うような気がして…