湖の水面に映る月の光

誰かと目があった気がした

月の光が眩くて

気のせいだったのかしら

朝の匂い

夜の匂い

雨の匂い

全部大好きだった

水面に映る月の光

今日はいつもより輝いて見えるわ

私は水に還る

あの月に飛び込むの

永い輝き

きっとたくさんいるわ

あの月に

たくさんいたわ

やっぱり居たのね

錯覚なんかじゃなかったのね

同じ光に呼ばれた

湖の奥深くに住む

けして幸せになれない人たち

傷を舐めあっているのね

私はそれでいいの

存在している事が罪ならば

喜んで沈むわ

けしてあがる事なく

次が来るのを待ちわびる
輝きを増す月光

そうよ誰も一人では輝けない

月でさえも