スー、ハー、と軽く呼吸を落ち着かせたあたしは、奏悟を真っ正面から見つめた。 もう、逃げるのはやめた。 こうなったらとことん…… ……開き直ってやる! 「好き、奏悟のことが。」 それだけ言うとあたしは自転車から降りて、持っていた紙をビリビリに破いた。 そして、それを風に乗せて飛ばす。 奏悟は、驚いたように目を張っていた。 「……そんだけ、じゃあね。」 クルリと奏悟から視線を離し、 いつもだったら二人乗りしたまま帰ったであろう帰り道を一人で歩きだした。