ロールプレーイング17

僕は、両親が座るリビングのテーブルの椅子を引いた。こんなふうに三人でこの机に座るのは何時以来だろうと思いながら、、、。
「ごめん、、。」
 僕は二人に素直に謝った。

「自分でもバカだったって思ってる。だけど、、。だけどいろんなことを知ったんだ。いろんな、、、大切なことを、かけがえのないことを。学校に行かなかったことは、本当に、、、本当に、ごめんなさい。だけど、僕は確りやっるって決めたんだ。夢に向かって頑張ろうって。明日からも休まず学校へも行きます。ちゃんとブランクは取り戻す。だから僕を許してください。」
 僕が両親に、こんなふうに訴えたのは初めてだった。

 父親はそんな僕をみて、一瞬に言葉を選んでいたみたいだったけど、、。ゆっくりと僕にこういった。

〝こっちこそ、何も気付いてやれなくてわるかったな。〟と。
 
 父親は、それ以上僕に罪を糾弾しようとはしなかった。
 今の僕にとっては、それはとても優しい行動だった。言わない優しさ。そんなものが世界存在することを僕は知った。



「おはよう。」


 朝起きると僕は、リビングのテーブルに朝食を用意する母親と、その手伝いをする妹に挨拶をした。奥のソファーで新聞を読む父親のも、、。
 家族そろって食事をするなんて、小学校低学年の時にしたいらいだなって、なんだか凄く懐かしく感じた。
「ご馳走様。」
 こんなふうに、ちゃんと挨拶をすることさえ、、僕は忘れ去っていた。
 部屋にもどり、制服に着替える。シャツのボタンを上まで止め、ズボンのベルトを確りと止めた。僕は鏡に映った自分を見つめた。
 そうさ、、、どんな勇者だって最初は皮の洋服と手ごたえの無い剣からスタートするんだ、、、。
 他に何もいらなかった。