廊下を歩く人の声がした。

(こんなとこ見られたら
誤解されちゃう…)

「…~わかったわよ!
教えるから、手離しなさい…
…なんか紙ある?」

とりあえず
この場をやり過ごすために、
電話番号を書いて渡した。

「ありがと、にゃんこちゃん」
またあの笑顔。
いたずらっ子。

「俺のこと知ってる?」
「当たり前。有名人だもん」
「有名~?なんで?
この髪型のせいか??」
「いやいや、
生活態度の悪さでしょ(汗
また無断欠席したとかって…」
「え~?
なんで知ってんの?(笑」
「瀬川先生が…」
「な~んだ」
「でも、話すのは初めてだね。
顔は知ってたけど…」
「名前、知ってる?」
「えーっと…」

なんだっけ…?


「あ、赤城だ!赤城くん」
「響介って呼んで?」
「呼びません。(汗
さ、もういいでしょ。帰ろ。」「わかった。
またね、にゃんこちゃん。」
「先生、でしょ!(苦笑」



…今思えば、
これが全ての始まりだった…