春夏秋冬

綾さんは真剣な顔で、
「ゲームセンター」
「は?」
真剣な顔で言う事か…。
「何でゲーセンなんですか?」
「優知らないの?ゲームセンターというのは百円や二百円で色々なゲームが遊べて、子供からお年寄りまで…」
「いやいや、説明はいいです。何でゲーセンになったんですか?」
「行きたいから」
「そうですか」
理由は単純だった。
その時、目の前に一台のタクシーが停まった。そして、一人の女性が出て来る。
「すみません。お待たせしてしまって」
「……」
天使だと思った。
綾さん達も美人だが、タクシーから出て来た人はそれ以上だった。
背は優より少し低いぐらいで、背中まで伸ばした髪はふんわりと柔らかく、顔立ちはフランス人形のように美しく、柔らかな優しい雰囲気が伝わってくる。