そして手で涙を拭ってくれた。 そして唇に指をあてて、 「ここに、オレのあててもいい?」 と、蕩けそうな甘い笑顔を浮かべて聞いてきた。 「っ」 何も答えられず、ゆっくり目を閉じた。 ひゅっと息の音が聞こえたと思ったら、唇に柔らかい感覚。 少し合わさって、下唇を少し食んでから離れた。 「……その答えさ、オレ、いい方にとってもいいの?」 「っ、」