*もっと、もっと*


 ノンフィクションです。昨年九月に天に召された祖父に向けて。

 お祖父ちゃんは無口で無表情で、いつもテレビを見ている人でした。

 たまに会っても、口に出すのは「○○ちゃん」「□□」「△△」と、私や弟妹の名前だけ。

 あの時は言えなかったけど、本当はもっと遊んで欲しかったし、笑って欲しかったし、名前を呼んで欲しかった。でも、もう遅いんだよね。

 っていう後悔の詩でした。

 お祖父ちゃん、どうかゆっくり休んで下さい。






*アンバランス*


 高校生で大学受験を控えます私の心の不安です。共感してくれる人もいるのでは?

 人間の心っていうのは、アンバランスなものですよね。






*Secret memory*


 ノンフィクションです。

 テストの後にぼーっと床を見ていたら、キスシーンに見えまして。私の座席からしかそう見えないんですよ!

 雲の形を何かに例えて喜んだりするように、床の模様一つで舞い上がる子ども心を、失くす事なく持ち続けたいなって思います。






*泡ひとつ*


 珍しく形式的な詩ですね。

 立場的に弱い民族が、強い民族に追い詰められて消滅してしまう情景を、海の中に例えました。

 弱い者だけが追い詰められるこの状況がどうにかなりますようにって祈りを込めて。