コンプレックスラブ~50㎜の勇気~

『おい明、また仕事サボる気か』

「えっ…何言ってんの耕一俺、今日の仕事ないけど…」

『ハァ何言ってんのってこっちのセリフだよ聞いてねぇのかよ今日、ドラマの打ち合わせだってことを』

「えっ…あれ…今日なの」

『お前、そこはちゃんと聞いとけよ…』
「あぁ~ごめん…耕一それ、うっかり忘れてた…」

『とにかく急いでこいもうすぐ始まる時間なんだよ』

「あぁ~…分かったすぐ行く」

ドラマの打ち合わせをしていて頭の中が真っ白になっていた。

「すみません上川さん…ちょっと俺…急な用事が出来て…」

「ううん…ごめんね。この長い時間まで付き合わせちゃって…」

「あっいえ、とんでもないです…この埋め合わせは必ずするんで…じゃあ…」
僕は8階にある会議室から走って5階にあるドラマの打ち合わせの場所まで走っていた。