「そう、母さん。俺等の母さん。」



双子は哀しそうな表情となる。







「おれ、何も覚えてない。」


陽斗が口をとがらせた。海斗もうん、と小さくうなずく。




「でも、詔は覚えてる。」

「……」

「だから、お前たちみたいに直ぐに馴染めない。新しい母に。」





そう言うと、詩音は立ちあがりコンビニに行って来ると言い残して、玄関にむかう。








玄関を潜った兄の背中は丸く何処か悲しみを含んでいるようであった。