自然と涙が零れる。
嬉し涙。

「なんだよ、知佳。泣くなよ」


翔が頭を撫でる。
温かくて優しい。

「うぅー翔~
 好きになってくれてありがと」


本当にありがとう。
こんなあたしを好きになってくれて。


翔は何も言わずに
あたしを抱き締めた。
大きな愛に包まれた。




―――――……‥


「お二人さん何やってんの~」


その声であたしたちは目覚めた。
どうやら、
翔もあたしも安心してか、
抱き合ったまま寝ていた。




あたしと翔は
慌てて飛び起きた。
二人とも顔が真っ赤だ。