ただぼんやりと、でも確実に時だけが過ぎていく。 今でさえ、ここから逃げようと思えば逃げられる。 両手は自由なのだから。 なぜ逃げない? そんな気力がないのか、それとも他の理由なのか。 ここから動こうとしない私を、冷静に観察している自分がいた。