そんな中、しぃと過ごしてきた俺にとって長いような短いような日々が頭の中に思い出されせる。
〝葉ちゃん、...っ〟
あの、耳に馴染むような高くてとろっとした声が好きだ。
戸惑ったように彼女が俺を呼ぶ、少し上擦った発音が好きだ。
桃色というより、もはや苺か林檎のように真っ赤に染まって必死に俺への気持ちを溢れさせる表情がこの上なく、どうしようもなく――好きだ。
あぁ、
〝好き〟だ。
あの娘が。...しぃという一人の女の子が。
俺は、思春期の男子のように泣きたくなるほど恋しくて愛しくて...堪らないらしい。

