トナリの王子サマ

抱きしめられているというのを理解するのに、時間はあまりかからなかった。


けど、その理由がわからない。



「陽…?」

「お前が天然だから言うよ?」



私が"天然"だから言う?

やっぱり意味がわかんない。






「…俺、萌愛が好き」






呟きともとれる、小さな声。

だけどその声は、暗い夜道、街灯の下でしっかりと聞こえていた…



「それだけ」

「よっ…」

「だけど、俺、諦める」