キーンとする耳を押さえながら階段を下りる。 静まり返った家の中。 キッチンに入るとテーブルの上には昨日の夜ゴハンの残りと卵焼き。 ラップを剥ぎながら、卵焼きを一切れ… 「…あまっ!!!!」 ボクのキライな甘い卵焼き。 なぜかおかんはボクが甘い卵焼きを好きだと勘違いしている。 温くなったみそ汁でなんとか流し込む。 時計を見ると9時を少し過ぎた頃。 「フフン〜♪」 昨日の莉沙ちゃんのメールを思い出すとキライな朝からテンションが上がってくる。