「いってきます」と元気よく


扉を開けたその先に


ニコニコ笑って手を振った


君の姿があったんだ。


「おはよう」と言う君に


「おはよう」と私も返す。


「どうしたの?」と尋ねると、


「また迷子になるだろう?だから、一緒に行こうよ」


そう言って笑った君は、


とてもとても優しくて。






学校までの道のりは


やっぱり5分だけだった。


5分だけの君との時間。


とってもとっても楽しかった。






それから毎日 私たち

行きも帰りもずっと一緒。


君のお家は意外と近くて


たまに私が迎えに行く。


それでも帰りは必ず


君は私を家まで送る。


「女の子ひとりじゃ危ないから」


小さな小さな紳士道。