転校早々すっかり2人に馴染んでしまった私。
なんか・・・この2人と喋るのは自分で気にもすごく楽っていうか・・・。
「あ、蒼伊ってペンダントしてないの?」
突然、凛は自分の首元を指差す。
金色の細いチェーンに付いた、金色の鍵とイニシャルの錠。
銀チャンの首をみると、同じように黒い少し太めのチェーンに同じようなもの。
・・・・・ナニコレ。
「・・コレ、みんなつけてるの?」
「あぁ。だってコレ、寮の鍵だから。」
寮の・・・鍵・・・・・?
「もう寮には蒼伊行ったでしょ?あたし等の学年は桜棟で、各部屋の鍵が、コレ。」
私はまだ貰ってないやぁー・・・・。
「放課後学長室に行けば多分もらえるんじゃないかなぁ?」
「分かった!潤兄チャンと行ってみる。」
「・・・・潤兄チャンて、お前の兄貴?」
銀チャンがダルそうに口を開く。しかも無表情・・・。
「あ、うん。3年・・・Sクラスだっけ。」
思ったけど、Sって何?
「えぇ!?蒼伊のお兄さんSクラスなの!?!?」
「あ・・・うん・・・Sって・・・・?」
目を見開いて口に手を当てる凛。
そ・・そんなに驚くことなの・・・・・?
確かこの学園のクラスって・・S、A、B、C、D、Eだったっけ・・・。
「Sクラスって学年上位の子たちの集まるクラスだよ、蒼伊チャン。」
「つ・・・翼クン!?!?」
さっきまで居なかったのに・・・・。
女の子たちと一緒に居た翼クンが今は1人。笑顔が輝いてる・・・。
「翼ッ!あたしが説明しようとしたのにぃー・・。」
頬を膨らませる凛。
それに対して笑いかける翼クンと、ただ見てる銀チャン。
なんか・・・結構このメンバーって・・・濃い・・・?
このときの私は予想もしなかった。
この4つの実の出会いが、この先どうなるかなんて
私たちが・・・・どうなるかなんて―――――

