学校に着いた私は、憲の姿を必死で探した。片手にはチョコレートを握りしめて。。しばらく探していると、体育館からボールの音が聞こえてきた。あ、そうか部活に行ってるかもしれないと思い、体育館を覗いてみた、そこには楽しそうにバスケットボールをする憲の姿があった。私は極度の緊張で、声をかける事が出来なかった。そこへ後輩の子がチョコレートを持って、憲を呼び出した。もしかして。。私の不安は的中してしまった。。好きです!後輩の告白の声が頭から離れない。その時、私の姿に気付いた憲が恥ずかしそうに笑った。そしてチョコレートを受け取って、ありがとう!と言ってまた体育館の中へと帰って行った。。後輩は私に気づき、嬉しそうに涙を浮かべながら、先輩が受け取ってくれたぁ。と私に抱きついてきた。よかったね。よく頑張ったね。私は心にもない言葉を後輩にかけていた。。とても辛かった、勇気が出せなかった自分が嫌になり、チョコレートをゴミ箱へ捨てた。私は泣きながら体育館を出た、正門の前まで来ると先に帰ったはずのさちの姿が。。さちはなにも聞かずに私を抱き締めてくれた。私は泣きながら、何度も何度も謝った。さちは私を頼りにしてくれて、何でも相談してくれたのに、私は好きな人の存在すら話していなかったのだから。。でも、さちは、薄々気付いてたよ。何度も相談しようとしてくれた事も気づいてた。でも、めぐが自分で話してくれるのをずっと待ってたの。そう言うとさちは涙が止まらない私を見て、よく頑張ったね。そのまま帰らずに、学校まで戻っただけでもすごい頑張ったよ。えらい!えらい!と泣きながら誉めてくれた。その日は2人で泣きながら帰った。