花火大会の日は、ヨシナとケメと夕方に駅で待ち合わせた。しかし、ホームから降りてくる人が予想以上に多く、その流れに押されるようにオレは改札を出た。人の流れは止まらず、仕方なく、駅の斜め前にあるパチンコ屋の入り口で待つことにした。
人でごった返した駅周辺は、いつもと違う景色。駅から出てくる人をずっと眺めていると、途中からわけがわからなくなる。
”着うた”が鳴る。
『今どこ?』
ヨシナからのメールだったが、説明するのがややこしかったので電話した。
「駅出たとこに、エックスゴーってパチ屋わかる?」
「○×※△」
「えっ?」
なにかを言っているみたいだったが、周りの雑音でさっぱり聞き取れなかった。人ごみの中でかすかに、
「南口出たとこのん?」
そう聞こえたが、それは生の声だった。すぐに、近くにキョロキョロと左右を見回す女のコ二人組を見つけた。電話を切って、声をかける。
人でごった返した駅周辺は、いつもと違う景色。駅から出てくる人をずっと眺めていると、途中からわけがわからなくなる。
”着うた”が鳴る。
『今どこ?』
ヨシナからのメールだったが、説明するのがややこしかったので電話した。
「駅出たとこに、エックスゴーってパチ屋わかる?」
「○×※△」
「えっ?」
なにかを言っているみたいだったが、周りの雑音でさっぱり聞き取れなかった。人ごみの中でかすかに、
「南口出たとこのん?」
そう聞こえたが、それは生の声だった。すぐに、近くにキョロキョロと左右を見回す女のコ二人組を見つけた。電話を切って、声をかける。
