「なんでなんですかねぇ。そんなに浮いた話とかないんですけどねぇ」
 シータも苦笑いを浮かべる。
「まあ、ジュンヤ、これお見舞いや。持っとけ」
 シータは硬式の野球ボールを手渡した。そして、シータはヨシナとケメにほとんどなにも話さず、軽く会釈だけして病院を出て行った。クールなのか、恥ずかしがりやなのか。
 しかし、早々と病室を去るシータの頬は少しだけピンクになっていた。ホンマに少しやけど。