「でもなんのお礼なの~?」

コテ、と首を傾ける千依子はこの間の福城くんとちょっと似てて可愛い。
そういえばこの二人仕草とか雰囲気とか似てるなぁ。

「吉峰ちゃんにいつも色々借りてるからね~」

「へぇ~」

と言ってなんだかにやにやした顔で私の方を見てくる千依子。

「?千依子なに?」

「いーやー、なんでも~」

と言いつつにやにや顔のまま。なんなんだろ?

「じゃあ11時に駅に待ち合わせねぇ~」

「はーい」

「福城くん、遅刻しないでね?」

「大丈夫だよぉ~」

心配だなぁ。