火曜水曜木曜と福城くんが隣にいない時間はあっという間に過ぎていき、今日は金曜日。


隣の席は相変わらず空席で、なんだかすごくさみしい。
福城くんは授業中だろうと、休み時間だろうといつでも話しかけてくれるから楽しかった。

福城くん、はやく来ないかなぁ。


「…くら、さーくーらー」

「…え、あ、なに?」

「どうしたの~?ボーッとして。しかも…大丈夫~?」

「大丈夫じゃ…ないかも」


ヤバイ、なんか泣きそう。


「…うっ、」

「ふふふ、さくら、それは素敵な悩みなんだよ~」

ぽろぽろ溢れ落ちる涙を千依子がすくってくれる。