「それは…別に…気になってない…お前の勘違いだ…咲弥」

 俺はキレ気味に言い返す。

 「……此処に3時のお茶とデザートを置いておきます」

 「ああ~」

 目の前のテーブルにアイスコーヒーとレモンパイが置かれた。

 「では、失礼します」


 俺を部屋に残し、咲弥は居なくなる。


 俺はステファンを抱き締めて、考え込む。



 美紗緒が来て…2ヵ月。

 俺のそばに居て…体のかんけーがないオンナは美紗緒だけ…。

 確かにたかがメイドだが…美紗緒の存在はいつの間にか…知らず知らずに…

 俺の心の中に深く入り込んでいた。