白黒プリンスと囚われのメイドさま


 「お前は退屈か?」

 蓮さまはスケッチしながら、隣でジッと座る私に話しかける。

 「……いえ」

 本音は口が裂けても言えない…。

 「……お前…まだ…パンダ以外の動物…見たことないんだろ?後で…連れて行ってやる」

 「え、あっ…」

 何か裏がありそうで…怖ろしい…。



 「後で…変な命令しませんか??」

 「どんな命令?」

 蓮さまは意地悪く私に聞き返す。

 「言ってみろ~?」

 私に顔を近づける。

 「……キスさせろ…とか…」


 言ったとたん、顔から火が出るくらい恥かしく頬を染める。