白黒プリンスと囚われのメイドさま


 「……」


 パンダのぬいぐるみ1体とパンダ耳のカチューシャを購入。


 動物園を出て、如月君の通う明和学園高等部に向かう。


 午後16時…。


 時間は夕刻を迎える時間。


 初夏の陽射しはまだまだ…銀の陽射し。


 明和学園はセレブのガッコとして地元では広く知られてる。


 車用の入り口付近で一旦停止、咲弥さんは窓を開けて、カードを守衛さんに見せる。


 セレブ校とあって、セキュリティも厳しい…。


 車は中へと入ってゆく。送迎車専用の駐車場に停車。


 坂を上がってきたのに…校舎はまだ坂の向こうに…聳えてた。


 白亜の城のような建物が生い茂る緑の木々の向こうに見える。


 私は窓から外を見上げる。




 「ここで待っていて下さい」

 私を車内に残し…咲弥さんは如月君を迎えに出てゆく。