「まあな~」

 行方不明となっていた充叔父様は水死体となって…東北の海岸で発見された。

 結末は…最悪だった。

 咲弥さんと神さんの間には…見えない…深い傷を残した。

 でも…二人は…互いの気持ちを理解し…以前のように振舞っていた。


 二人は大人…だった。



 「俺が副社長だからな~。何かとマジで…忙しい…。執事補佐してた方が…ホント楽だ…」

 神さんはボヤく。


 理人さんも亜子と正式に婚約。


 亜子はいずれ、如月家の人間となる。


 「神さんには恋バナはないの?」


 「ねえな~。咲弥は?」

 「私は全然…」


 「何だ??寂しいな~」


 「神だって同じでしょ?」

 3人で笑い合った。3人で居ると「箱舟」で蓮のお世話していた日々を思い出す。