白黒プリンスと囚われのメイドさま


 蓮はあれから…ソワソワ。

 蓮も私が妊娠してるかもしれないから気になって気になって…授業も上の空。

 とうとう…4時間目始まる前に…二人で早退。

 連絡を受け、咲弥さんが迎えに来てくれた。

 「いつかは…そうなると思っていました」

 咲弥さんはいつもの鉄の顔で冷静に呟く。

 「……」

 逆に蓮は口数が少ない。

「蓮さま…仮に美紗緒さまが妊娠していたとしても旦那様は…咎めたりしませんよ
逆に…喜ばれます…そう心配しないで下さい」

 咲弥さんは不安だらけの蓮を嗜める。

 「それよりも…美紗緒さまにお言葉を掛けてください…蓮様と同じように美紗
緒さまも不安なんですから」

 「私は別に…」

 蓮は咲弥の言葉を受け止め、私の手を握った。