私たちが教室に入るなり、亜子が駆け寄る。 「おはよう~美紗緒」 「おはよう…亜子」 万田ではなくなった私を亜子は下の名前で呼ぶようになった。 中学時代よりも…お互いに仲が良くなった気がする。 この学園に編入して、いちばん最初に…声を掛けてくれたのは亜子。 亜子居なければ…セレブばかりが通う…この学園に慣れて行く事は出来なかった。 蓮は安達君のとこへと行く。 私は鞄を置いて、席に座る。 「……」 軽く…眩暈を起こす。 「どうしたの?美紗緒」 亜子が額を押さえる私を心配そうに覗き込む。