白黒プリンスと囚われのメイドさま


 「……!!?」

 いつの間にか俺は壁際に追い詰められていた。


 咲弥は両腕で俺の首を絞める。


 「徹さまを殺したのは誰だ?神」


 「なぜ??…お前が知りたがる?」


 「俺の兄貴を殺したヤツと同じだと思うからだ!!」


 「兄貴??」


 いったいどういうことだ??
 

 「言え!!!神!!!」

 部屋中に咲弥の大声が響き渡る。



 咲弥の両手が更に俺の首を締め上げた。


 息が苦しく、声が出ない…。



 でも、俺は渾身の力で咲弥の怪我をした右腕を掴む。



 「!!!?」


 咲弥は痛みで呻き…俺の首元から手を離した。