俺の父親は如月家の次男として、俺は長男として生を受けた。

 ある時、父は蒼い瞳の少年を邸宅に連れて帰ってきた。

 父の愛人の子供だった。

 3歳違いの兄が突然、俺には出来た。

 名前は神。

 神は明るくて、調子のいいヤツ。

 おれと共に本家の徹さまと蓮さまのお目付け役となった。

 子供の俺たちは本家も分家もかんけーなく、無邪気に遊んでいた。


 しかし…大人たちは違った。

 とくに…先代の当主であるおじいさまは…。


 徹さまは次期当主だから…敬うようにと教育された。



 しかし、同じ顔しているのに蓮さまにはおじいさまは見向きもしなかった。


 存在自体が…否定されているのかのようだった。


 だから…蓮さまは悪戯を繰り返し…みんなの目を自分に惹いた。