「私は妊娠してないわ…蓮さまと体のかんけーだってない」

 「ウソでしょ!!?蓮君は…そんな男じゃないわ!!オンナなんて手当たりしだいで」

 「……」

 私は亜子に詰め寄られる。

 「!!?」

 ヒールの踵がバランスを崩した。

 体が宙にふわっと浮き上がる。

 「!!?」

 何が起こったのか全く理解出来ない。

 私は誰かに受け止めれて、そのまま…転げ落ちてゆく。

 私の体は誰かの腕にしっかりと抱き締めれていた。


 「大丈夫ですか?美紗緒さま…」

 咲弥さん!!?

 咲弥さんが階段から落ちた私を助けてくれた。

 「……私が居なければ…あなたさまは大怪我しているとこですよ」

 「!!?」

 私のドレスに鮮血が散っていた!!?

 私は体を起こして咲弥さんを見る。

 咲弥さんの右腕から…血が流れていた…。